新築マンションのここだけの話
購入したマンションに不具合が生じたり発見した場合、瑕疵担保期間はどの程度なのか、どういう補償をしてもらえるのかを、契約書に明記し、または添付してもらうことも、大切です。
瑕疵担保期間が短いと感じる場合には、担当者にはっきりその旨を伝え、販売会社の考えを明確にしてもらいます。
その上で、まだ納得がいかなければ、長くしてもらえるように交渉してみることです。
実際に、5000万円のマンションに3年の担保期間は短すぎると、ひとつのマンションのなかでも、不満を口にしてねばり強く交渉した一軒だけが、特別に契約書の瑕疵担保期間を5年に延長させた、という例もあるのです。
ところで、1999年に成立した住宅の品質確保法では、新築住宅について、住宅の基本構造部に瑕疵があった場合、築後10年間は無料で補修することを施工業者、販売業者に義務づけています。
2000年4月からは戸建て住宅を対象に、一部施行されはじめています。
さまざまな住宅問題に対処するためにつくられた消費者保護を目的とした法律ですから、はやくマンションにも適用されるようになってほしいものです。
また、マンションのメンテナンスやサービスはどの程度してもらえるのか、費用負担はどうなるのかも確認しておきましょう。
ここには、契約書の指定フォームには記載されていない、販売会社と購入者との直接的な取り決めなどを箇条書きにしてあります。
とくに多いのが停止条件といわれるもので、「契約後に住宅ローンが使用できなくなった場合は、無条件で契約を解除することができる」「売却予定物件が売却できなかった場合には、無条件で契約を解除することができる」といった内容です。
こうした特記事項に記載された内容は、重要事項説明書にもあわせて盛り込んでおけば安心できます。
アフターサービス建物の予期せぬ不具合は、瑕疵担保期間内にクリアしたい問題です。
また、購入後のサービスについての取り決めは、アフターサービス業務規約に詳細が出ています。
瑕疵担保責任とは、販売したマンションに隠れた不具合箇所があった場合、売り主や販売業者が負う、損害賠償や契約解除などの契約上の責任です。
つまり、建物に問題があることが分かった場合、購入者は売り主(販売業者)を相手に、損害賠償や契約解除などの申し立てをする権利がある、ということです。
一見、購入者に有利なように見えますが、この瑕疵担保の責任認定や、瑕疵担保保証期間が問題解決のネックになっているのです。
次の三つの要素のひとつでも認められれば、瑕疵担保責任の根拠になる、とされています。
1、契約に定めた事項に不完全な点がある。
具体的には、契約書や設計図書(仕様書・各種図面など)に記載されている内容と現実の建物に相違がある。
2、建物が通常備えるべき品質や性能を持っていない(雨漏り、柱や床の著しい傾きなど)。
3、建築基準法に適合していない。
瑕疵担保責任の内容は、瑕疵の種類や性質などによって異なりますが、「瑕疵修補義務」「損害賠償義務」「契約解除」の3種に大別されます。
費用とアフターサービス 修補義務は、瑕疵を修理・補修し、契約に定めた事項や設計図書と、現実の建物の相違をなくさなければならないということです。
また、建築基準法違反や、住宅金融公庫融資付き物件で公庫基準に合致していない場合は、その基準値に修理・補修をしなくてはなりません。
損害賠償義務には、財産的損害と精神的損害があります。
たとえば、建物の建て替え費用、修補費用、瑕疵が認められた建物の交換価値や使用価値を知るための鑑定費用、損害賠償請求訴訟に関する弁護Lの費川や、営業ができなかった場合の営業損害などが、財産的損害にあたります。
これに加え、購入した建物に瑕疵があったことで被った精神的損害も、裁判で認められるようになってきました。
保証期間について 瑕疵担保保証期間は、アフターサービス業務規約(瑕疵担保規約)に記載されていなければなりません。
雨漏りなら10年、排水不良や亀裂・破損は2年、コンクリート床の亀裂や破損は2年、など部位や現象によって、保証期問は一定ではありませんが、2年というものが多いようです。
マンションのような売買契約では、アフターサービス業務規約の補償期間後でも、隠れた瑕疵が発見されてから1年以内に売り主に報告すれば瑕疵担保責任の範囲として認められることになっていますが、実際には解釈にお互いの利害が現れてきます。
この保証期間内に発見・報告した瑕疵が著しいものである場合には契約解除ができる、とされています。
しかし、現実には裁判の過程で行われる調停で、業者側か、改修、ある程度の精神的損害の補償、売買金額の減額、の3点で合意を取り付ける場合が多いようです。
コンクリート住宅といえども、時とともに劣化していきます。
極端な言い方をすれば、建物が完成したときから劣化ははじまっている、ともいえるのです。
劣化をくい止めることはできませんが、きちんとメンテナンスをしていれば、そのスピードはずいぶんおさえられるものです。
瑕疵担保責任が問われる場合、問題箇所が経年劣化か瑕疵か、が争われることは多いのです。
瑕疵が疑われる部分の原因が、建築途上での手抜き・見落としなどによる瑕疵か、月日の変遷によって起こりうる経年劣化か、ということです。
これは、年月が経った建物では、専門家でも判定がむずかしくなりますから、瑕疵の疑いがある場所は、早めに専門家のチェックを受けるようにしましょう。
入居後もチェックを忘れずに 内覧会でもチェックはしているはずですが、入居してから、もう一度専有部分も共有部分も、時問があるときに、ふたり以上の目で確認することです。
専有部分のおもなチェックポイントは、以下のとおりです。
1、クロス(壁紙)の施エミス……合わせ目の柄の不一致やハガレ、気泡の混入など。
2、ドアの立て付け……ドアの開き方やおさまり具合、キズなど。
3、窓ガラス……ひび割れやキズ、立て付け具合など。
4、キッチン周辺……キッチンの装備や器機、天板(大理石などの化粧板)やタイルの浮きや、ハガレ、反り、キズなど。
5、フローリング……床嗚り、沈み、キズなど。
アフターサービス業務規約に定められている保証期問後は、さまざまな補修が有償になることが多いので、どんなささいなことでも、キズが小さいうちに適切な処置を施すようにしましょう。
M夫妻、ついにマンションのオーナーになる。
内覧会、契約という大きなハードルも越え、無事、新居へ引っ越して2週間、ついにM夫妻は正真正銘のオーナーに。
さまざまな失敗と勉強を経て、やっと納得できる物件に入居したM夫妻。
マンション内のほかの家には権利書が届いたという話が出はじめて、ちょっとイライラしていたY子さん。
今日、ついに司法書士事務所から権利書と思われる書留が届き、Y子さんは、T史さんの帰りを待ちわびていました。
「ただいまあ!」「あ、お帰りなさい!これ、これ!早く開けてみましょうよ」
封筒のなかには、「登記済権利書」と書かれた厚紙に綴じられた登記申請書一式が入っていました。
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